低圧バースト(空気圧)
週明けから体調不良にて、休養を頂きました。
先週まで、総会資料の作成に全神経を注いでおりました。
完成を迎えましたが、どうやら気が抜けたせいか、、、疲れがドッと出まして、片頭痛で約2日間自宅で缶詰めとなってしまいました。
目からくる疲れが半端ではなかったです。
次回は、いたわりながら上手に付き合っていきたいと思います。
閑話休題。
さて、気持ちを切り替えて運送会社には生命線ともいえるタイヤに関する情報であります。
トラック協会の広報誌から情報を頂戴しております。
秋口に気を付けたい「低圧バースト」について
気温が20℃前後の春ごろに一台の小型トラックに装着したタイヤの空気圧を600キロパスカルに調整して、その後どのように空気圧が変化するのか計測したところ、夏場は700キロパスカルを超えました。
これは、気温上昇によってタイヤ内の空気があたたまり、膨張したことで空気圧の増加が起きたわけですが、元々注入されていた空気量は1カ月ごとに5%程度抜けるため、気温が高くなれば、タイヤの空気圧は低下していきます。
夏が終わり、秋に向けて気温がゆるやかに低下していくのであれば、タイヤの空気圧は徐々に減少するため、タイヤ内に張られた金属コードも時間をかけて収縮できるのですが、一夜にして寒くなった場合、タイヤ内の金属コードは「折れ曲がり」の現象を起こします。
今年は、気温が40℃を超える酷暑日から、一夜にして急激に冷え込む時期がありました。その時期に、先述の小型トラックのドライバーが不安な顔で空気圧点検に入庫しました。そのドライバー曰く、「高速道路を走行していたら、急に車両がフラついて、危険な目に遭いそうでした。」
真っ先に「熱によるタイヤの変形」がその原因ではないかと考えましたが、どのタイヤを点検しても正常です。ただ、前輪タイヤの側面を見ると、少し押し潰されたような状態になっています。
次にタイヤの空気圧を確認したところ、全輪とも500?以下に減少していました。酷暑日には700キロパスカル超あったタイヤの空気圧が、急な冷え込みを記録した翌日には500?以下になったのです。
つまり、たった3日で空気圧が約30%低下したことになります。
その結果を受けて、空気圧を適正値に調整して、正常な状態に戻しました。
ところが、この小型トラックが入庫した翌日から、さまざまな異変が他でも起き始めました。わずか1週間の間に、大型トラックの前輪タイヤが突然バースト(破裂)する事例が4件、小型トラックの前輪タイヤのバーストも2件発生し、また後輪タイヤのバースト事例も日に日に増えていきました。
これがいわゆる、急激な気温変化によって起こる『低圧バースト』です。
バーストしたタイヤは製造後5年以上経過したものばかりで、中には溝が彫られている接地面(トレッド)ごと吹き飛び、真っ赤に錆びた金属コードが露出してしまっているタイヤもありました。
これを防ぐ手立ては、こまめなタイヤの空気圧点検しかありません。
空気圧点検の際にタイヤの状態を把握するだけでも、バースト事故の抑止につながります。
これから冬場を迎えます。スタッドレスタイヤに履き替えない車両は、さらなる気温低下によって低圧バーストが起きやすい環境になりますから、少なくとも前輪タイヤの鮮度は新しくして、自己を未然に防いでください。
トラック協会様、タイヤに関する情報誠に有難うございます。
タイヤについてはプロにお願いすることもそうですが、やはり実際に乗車するドライバーさんもお任せするだけでなく、日頃から点検を怠ることなく状態を確認しておくことは重要です。
改めまして日常点検の重要性を意識して、取り組んで参りましょう。